五十肩は肩周りの炎症により肩への痛みや拘縮が特徴的な疾患。
症状の度合いは人により様々ですが辛い時は夜も眠れないくらいの痛みになることも多いです。
そんな五十肩のような痛くて辛い症状を何とかして欲しいという思いから整骨院へ行かれる方も多いですよね。
実は健康保険を使用して五十肩の施術を整骨院では受けることが出来ないのをご存知でしたか?
整骨院で五十肩は保険適応にならない
整骨院では五十肩は健康保険を使用しての施術が受けることが出来ないことを説明する前に、まず整骨院が何をする所なのかを理解しておきましょう。
整骨院では「柔道整復師」という国家資格を保有した者が「骨折」「脱臼」「ねん挫」「打撲」などの怪我を処置するための施設です。
つまり、「原因がはっきりとした外傷性の怪我」に関しては病院と同様健康保険を使用しての処置を受けることが可能なわけですが、それ以外のものに関しては原則健康保険は使用出来ません。
五十肩は外傷性の怪我には該当しないため健康保険を使用しての施術を受けることが出来ないのです。
整骨院で保険が適応になるのは一部の症状だけ
それでは具体的にどのような怪我であれば整骨院で健康保険を使用しての施術を受けることが出来るのかを説明していきます。
健康保険を使用出来るケース
▼重い荷物を持ち上げた時に腰へ激しい痛みが走った
重い物を持った時に腰へ外力が発生して腰を痛める「ぎっくり腰」は「急性腰部捻挫」ともいわれ原因もはっきりしているため整骨院で健康保険を使用しての施術を受けることが可能です。
▼寝ている時に寝違いを起こしてしまい首が痛い
違いも寝ている時に首へ外力が発生することにより首がねん挫を起こしてしまっている状況です。
原因もはっきりとしているため整骨院で健康保険を使用しての施術を受けることが可能。
健康保険を使用出来ないケース
▼気が付いたら腰が痛くなって、今では歩くことも辛い
歩くことが辛いほどの酷い腰痛であっても、はっきりとした原因が分からない場合は整骨院では健康保険が使用出来ません。
▼半年以上前にぎっくり腰をした痛みがまだ残っている
整骨院が健康保険を使用して施術出来る怪我は急性・亜急性の怪我に限ります。半年や1年以上前の怪我のような慢性的な症状に対しては健康保険を使用することが出来ません。
整骨院でレントゲンはとってもらえる?
整骨院ではレントゲンを撮ってもらうことは出来ません。
レントゲンを撮れなくても腕の良い先生であれば様々症状を判断してくれます。
しかし、中には骨が折れていることに気づかずに患部をひたすら揉みほぐして症状を悪化させてしまい治癒までに余計時間がかかってしまうことも…。
また、整骨院に通院していてもなかなか取れないので病院で検査してみると内科的な病気だったというケースも稀ですがあります。
そのため、レントゲンを希望である場合、整形外科を受診する必要があるのですね。
まとめ
整骨院で五十肩は健康保険が使用出来ないことや、整骨院で健康保険が使用出来る症状は一部だけということは何となくご理解頂けましたでしょうか。
中には五十肩や慢性的な痛みなどにも健康保険を使用して施術をしてしまう整骨院なども存在しますが実は不正請求になってしまうのです。
一見患者様側も負担額が少なくすむため健康保険を使用してくれる整骨院を選びがちですが、健康保険対象外と判断された場合は全額支払いが生じるケースもありますので注意が必要。
何の症状に対しても「健康保険は使えますよ」と言ってくる整骨院よりも「この症状では健康保険は使用出来ません」とはっきりと断ってくれる整骨院の方が実は健全な整骨院だということを覚えておいてください。