年齢を重ねるといろんなとこに不調が出やすくなってきますよね。腰や膝などの悩みは特に多く、仕事にも支障が出てしまっているケースもあります。
そして意外と肩の悩みも多いです。
40代以降になると少しずつ肩の不調が出現する方が増えてくる傾向にあり、こちらも仕事や日常生活に支障きたしてしまいます。
肩が痛くなる人の中には『夜中に肩が痛くて眠れない…』と悩むケースも存在し、そうなってしまうと疲れも取れづらくなってしまい体調すらも崩しかねません。
今回はそんな『肩の痛みで夜眠れない人』のために書かれた記事です。
夜中に起こる肩の痛みにお困りの方はぜひご覧ください。
肩が激痛で眠れない原因は?
夜中に肩が痛くなってしまう原因はいくつかありますが、代表的なものは肩関節周囲炎です。
肩関節周囲炎とは、いわゆる五十肩や四十肩といわれているもので40代以降に発生することが多い疾患のこと。
肩関節周囲炎は加齢がきっかけとなり靭帯や筋肉、関節を包んでいる袋(関節包)が炎症を起こしてしまうことで痛みや関節の動かしづらさといった症状を発生させます。
誰にでも起こる可能性があり、ありふれた疾患ではありますが『そのうち治るだろう』と放置すればよいものではありません。
人によっては1~2年程度症状に悩んでしまうこともあるため適切な対処をすることをおすすめします。
ココに注意
肩関節周囲炎の原因は加齢によるものという見解がありますがはっきりと原因が解明されているわけではありません。
加齢だけでなく、運動不足、過去の外傷、糖尿病などとの関連もあるとされいくつかの要因が絡み合って起こると考えられています。
肩関節周囲炎と腱板断裂の違い
実は肩の夜間痛(夜痛みがでること)は肩関節周囲以外に『腱板断裂』でも起こることがあります。
腱板とは、肩のインナーマッスルのことであり安定性を保つために大切な働きをしています。
この腱板(肩のインナーマッスル)が加齢に伴って劣化してしまい、断裂してしまうことがあるのです。断裂をしてしまうと、当然肩は正常な働きをすることができません。
断裂した方の肩が夜寝ているときに圧迫されてしまうことによって痛みが出現するのですね。
そのため、夜寝ているときに肩の痛みを感じたら肩関節周囲炎か腱板断裂のどちらかの可能性が高いです。
症状の細かな違いはありますが、一般の方ではなかなか判断が難しいので専門機関への受診をおすすめします。
ココに注意
肩関節周囲炎がよく起こる年齢は40~50代。腱板断裂がよく起こる年齢は60代という統計が出ています。
しかし、それ以外の年齢では起こらないというわけではありません。自分では判断せずに病院を受診するとはっきりわかることが多いですよ。
【参考資料】日本整形外科学会:肩腱板断裂
肩関節周囲炎の症状や経過
肩関節周囲炎は以下のような症状が出現しやすいです。
- 夜間痛(寝ているとき肩が痛む)
- 肩が硬くて動かない
- 着替えるときや物をとるときに痛む
【参考資料】日本整形外科学会:五十肩(肩関節周囲炎)
はじめの症状は痛みがメイン。その後、時間が経過すると痛みは軽減しますが動かしづらさが出てきます。
着替えられない・上のものが取れない・後ろに手を回せない・髪が結べない…といったことが悩みとして出現しやすいですね。
この期間が半年~2年という長期間にわたり現れ続けてしまうのです。
症状を放置したり、自己流の誤ってケアをしてしまうと治りが遅くなってしまうだけでなく完全に治らないこともあります。
そのため急性期である痛みが強い期間に整形外科を受診し、MRIやエコーといった検査を受けることが大切です。
できるだけ早期に原因を突き止め、治療を受けることで早期回復を目指せるかもしれません。
まとめ
夜中に起こる肩の痛みは肩関節周囲炎もしくは腱板断裂の可能性が高いです。
肩関節周囲炎とは、いわゆる五十肩や四十肩と呼ばれる疾患であり、加齢にともなって肩に炎症が起こってしまうものです。
症状を放置してしまうとしっかり治る可能性が低くなってしまうため、まずは整形外科を受診し正確な診断を受けることをおすすめします。