拘縮肩の原因とは?知っておきたい肩が動かしにくい理由
拘縮肩とは、その名前からも想像がつくように「肩関節が硬くなっている状態」です。
そんな拘縮肩になってしまうと、様々な症状が出てしまい日常生活にも大きな影響を及ぼしてしまう危険性も…。
今回はそんな拘縮肩になってしまう原因や、症状について詳しく解説をしていくと同時に、拘縮肩を改善するために必要なことお伝えしていこうと思います。
拘縮肩の症状とは?
拘縮肩の主な症状は以下のとおり。
- 手を上に挙げることが出来ない
- 夜に痛みが酷くなることがある
- 髪を結ぶときなど手を後ろに回すと痛い
- じっとしていても肩の重みで痛くなる
- 洗濯を干す時に痛みがでる
基本的には、肩関節への痛みが主な症状の拘縮肩。
しかし、肩が動かせなくなることで日常生活には大きな影響が出てしまい、普段当り前のように出来ていることも拘縮肩になってしまうと困難になってしまうこともしばしば。
特に夜の痛みは大きな悩みとなる人も多く、痛みでまともに睡眠が取れないため、疲労が取り切れず、ますます痛みを感じやすくなってしまうという悪循環に陥ってしまうこともあります。
拘縮肩と五十肩は同じなの?
結論から申し上げます。拘縮肩と五十肩は同じだとお考えください。
五十肩とは、正式名称は「肩関節周囲炎」。
肩関節周囲炎という病気の中で肩関節が拘縮している病態のことを拘縮肩ともいいます。
拘縮肩の原因は?年齢や性別も関係があるの?
拘縮肩の主な原因は「肩の動きが悪い状態が長く続くこと」
例えば、五十肩による肩の痛みで長期間、肩を動かすことが出来ない状態が続くことで拘縮肩になってしまうことがあります。
また、骨折や腱損傷などの怪我による影響で肩を動かすことが出来ないことにより拘縮肩になってしまうことも。
拘縮肩だけをみれば年齢や性別による関係性はないとされていますが、五十肩は年齢層は50代・男女比は大きくないが若干女性が多いとされているため必然的に拘縮肩もその世代に多い傾向があります。
また、糖尿病患者の10~20%が五十肩に悩まされていると言われており、その治りも通常の人と比較すると悪いとされているデータも。そのため拘縮肩になってしまうリスクも高くなってしまいます。
拘縮肩を改善するために必要なこと
拘縮肩の改善には以下のことを参考にされてください。
【痛みが比較的軽い場合】
- ホットパック(温める)
- 軽い肩の運動・ストレッチ
- ウォーキング
【痛みが酷い場合】
- アイシング(冷やす)
- 三角巾固定
- 内服薬
- 関節内注射
- 関節内視鏡手術
拘縮肩は月日の経過と共に痛みが自然と消失することもあれば、痛みや症状が酷くなれば手術適応となるケースもあるため対応が幅広く人により大きく異なります。
そのため、拘縮肩は日頃からのケアが重要。
痛いからといって肩を全く動かさずに安静を取り続けることで「肩が硬くなる」こともあれば、痛みが軽いからといって肩を粗末に動かし続ければ「肩が硬くなる」ことも。
実は、この安静にする場合と軽く動かしながらリハビリテーションを行う場合の見極めが自身では難しいケースも多いため、専門家の力を頼りながら早期改善を目指す必要があります。
まとめ
拘縮肩の原因や症状、改善方法は何となくご理解頂けましたか?
拘縮肩とは誰にでも起こりうる症状です。
拘縮肩になってしまった時の対処法を知っておくことも大切ですが、やはり何といっても日頃からの予防。
肩関節は普段から動かしているようで、実は動かしが足りない場所でもあります。
例えば、肩甲骨を寄せるという動きや、手を上に挙げるという動きは肩関節の動きの一種ですが皆さんは動かせていますか??
日常生活の動作として動かす機会の少ないこれらの動きを意識的に行うだけでも拘縮肩の大きな予防になります。
まずは日頃から自分で出来る予防を行いましょう。