普段何気なく動かすことが出来ている肩関節。
しかし、肩の関節が硬くなってしまうことで起こってしまうのが「拘縮肩」という厄介な病態。
今回はそんな拘縮肩について様々な治療方法の紹介や、手術が必要にあるケースなどをご紹介していきたいと思います。
肩が何となく痛い。肩の動きの悪さを感じることがある方などは是非ご覧頂きたい内容となっていますので一読下さい。
肩関節が固まってしまう拘縮肩とは?
拘縮肩とは、その名前のとおり「肩関節の周囲の組織が硬くなっている状態」をいいます。
肩関節の周囲の組織とは、筋肉や靭帯。それから関節を包んでいる関節包など。これらが硬くなってしまう原因は以下のとおりです。
- 肩の靭帯や腱損傷による拘縮
- 長期間の安静による拘縮
- 無理な動かしによる拘縮
- 糖尿病による拘縮
肩関節が固まってしまう理由は様々。
特に、はっきりとした原因もなく肩に痛みが出てしまう五十肩などによる疾患から肩が硬くなってしまうことで起こる拘縮肩などもあるため、誰にでも拘縮肩になってしまうリスクは伴います。
拘縮肩の治療法を解説
拘縮肩になってしまった場合の治癒期間や内容は人それぞれ。
例えば、何もしなくても1年程度で症状が改善する人もいれば、肩の痛みを1年以上抱える人もいます。
もしあなたが1日でも早く拘縮肩を改善したいという思いがあれば、治療を受けることをおすすめします。
その治療方法は以下のようなものです。
投薬治療
痛みを止める内服薬が一般的。
症状が酷い場合には神経ブロック注射を関節内にうつことも。
リハビリテーション
硬くなった関節や周囲の組織を少しずつ柔らかくしていくためにリハビリテーションが必要となります。
リハビリテーションには例えば以下のようなものがあります。
受動術(サイレントマニュピレーション)
受動術とは、肩の神経を司っている首のあたりに麻酔をうつことで一時的に肩の痛みを消失させます。その状態で日頃痛くて動かせない肩関節をゆっくりと動かすことで、拘縮している組織を引き剥がしたり、解したりすることで拘縮肩を改善させる方法です。
一般的には耐え難い痛みが続く場合や、リハビリテーションで改善しない場合に行われる治療方法です。
鏡視下肩関節授動術(関節包切離術)
受動術と異なる点は鏡視下肩関節受動術は「手術」だということ。
鏡視下で、硬くて癒着してしまっている関節包を引き剥がし広げることを目的とした手術で、何をしても改善が見られない難治性の拘縮肩に用いられることが多い治療方法です。
それ以外にも
・電気療法
・温熱療法(ホットパック・遠赤外線)
・運動・ストレッチ
・マッサージ
などリハビリテーションが存在します。
施設によって内容も異なるため全てが同じリハビリテーションを行っているわけではないということを理解しておかなければなりません。
拘縮肩に整体は効果ある??
結論から申し上げますと、拘縮肩に整体は効果があります。
もちろんリハビリテーション同様で、どの施設の整体も同じ施術内容ということではないため効果がある整体。効果がない整体があるのは予めご理解下さい。
しかし、整体のように痛い場所だけをやみくもに施術せずに身体全体を施術する方法で肩の痛みや硬さがとれる人も実際に多くいます。
もし、あなたが医療機関などでのリハビリテーションで思うような効果を実感できない場合は一度整体などを受けてみることも選択肢としてお考え頂くことをおすすめします。
まとめ
拘縮肩の治療法は何となくご理解頂けましたか?
なかなか治りの悪い厄介な拘縮肩には最終的には手術という選択肢が入ってきます。
そうなることのないよう、肩の痛みや動かしづらさを感じたら「放っとけば何とかあるだろう」という安易な考えを持つのではなくお気軽にお近くの専門機関へご相談下さい。