40~50代の方で肩への痛みがあるとまず五十肩を疑ってしまいますよね。
しかし、実際に五十肩がどんな病気なのか?どんな症状が特徴なのか?ということを理解している方は少ないはずです。
また40~50代という年齢から「更年期障害」と紐づけて考えられることもある五十肩ですが実際にところ五十肩と更年期に関係性はあるのでしょうか?
更年期障害と五十肩は無関係
結論から申し上げますと五十肩と更年期障害に関係性はありません。
更年期になりやすい年代と五十肩になりやすい年代がたまたま重なってしまっているだけに五十肩と更年期を結びつけたくなってしまいますが両者は別物です。
現に更年期といえば女性特有ですが五十肩に男女差は殆どなく多くの男性にも発症している病気。
しかし、五十肩による痛みが続くことにより精神的にも辛い思いをすることで更年期の症状に影響を与えてしまうことは考えられます。
五十肩の原因
五十肩の原因は実は未だに分かっていません。
そもそも五十肩という名前は正式な病名ではなく専門的な正式名称は「肩関節周囲炎」と呼ばれています。
また、五十肩には確定的な判断材料がないのが現状です。
例えば、「腱板損傷」という肩の病気では肩関節にある腱が傷ついたり切れたりすることで肩の痛みや機能障害を引き起こしてしまいますが、レントゲンやMRIなどの画像検査で診断可能。
また、「石灰沈着性腱板」という腱板付近が石灰化してしまう肩の病気も画像検査で判明します。
しかし、五十肩はどちらかと言えば画像検査を始めとした様々な検査を行ったが特にこれといった異常が見つからなかった方に五十肩という診断が下っている場合が多いです。
そのため、未だに解明されていないことも多く、なぜ炎症が起こってしまうのかも結論づけられていないのが現状です。
五十肩の症状
五十肩による肩の痛みは軽度~重度まで人それぞれですが、重度の五十肩では1年~1年半程度かかってしまうこともあります。
五十肩は以下のような期間を経て改善していくことが多いです。
【炎症期】
痛みが最も強い時期です。じっとしていても痛みを感じることが多く、特に夜の痛みが酷くなりやすいです。
睡眠にも支障をきたし心身ともに辛さを感じることがあるでしょう。炎症期はおおよそ発症から2週間程度と言われています。
【拘縮期】
最も期間が長くなるのが拘縮期です。
拘縮期には個人差がありますが、安静時にひどい痛みを伴うことはあまりなくなってきます。
しかし、手を後ろに回す動作や何気ない動きの中でもズキッという痛みが発生することが多いでしょう。
【回復期】
回復期になると肩をある程度自由に動かすことができるうえに痛みを伴うことも少なくなります。
この時期になると少しずつ肩周りをストレッチや動かしてあげることで硬くなった関節や筋肉がほぐれ動かしやすくなるため積極的に実施していきましょう。
まとめ
説明したように五十肩は未だに原因不明なことが多いため、確定的な予防方法がありません。
しかし、人の肩に何の原因もなく炎症が起きてしまうことは考えにくく必ず何かしらの原因があることは確かです。
もちろん日頃からスマホやパソコンなどを長時間使用したり、背中を丸めた姿勢で椅子に座ったりなどの不良姿勢も五十肩の引き金になっていることも十分に考えられます。
普段から身体の使い方には注意して少しでも五十肩になってしまうリスクを回避することが大切です。