「もしかしてこの痛みは五十肩かな…」
そう思ってもどんな痛みが五十肩や四十肩なのかわかりませんよね。
五十肩や四十肩はステージによってその症状が若干異なります。そこで現役の理学療法士である私がステージごとの症状を詳しく解説していきます。
ぜひ、ご覧ください。
五十肩・四十肩の症状
五十肩と四十肩は正式名称を肩関節周囲炎といいます。肩関節周囲炎は大きく分けて以下のステージに分類されます。
- 炎症期
- 拘縮期
- 回復期
それぞれのステージごとの症状を見ていきましょう。
炎症期
炎症期はその名の通り、肩関節が炎症を起こしてしまう時期です。肩関節周囲炎(五十肩や四十肩)はまず炎症期から始まります。
ちなみに炎症期がはじめる明確なきっかけはありません。
炎症期では以下の症状が起こることが多いです。
- 安静にしてても痛みを感じる
- 夜寝ていても痛みを感じる
- 肩が徐々に動かなくなってくる
- 動かしたときに痛み
この時期は非常に症状が強く出る時期であり、痛みによって日常生活が大きく制限をされます。期間は個人差がありますが、数週間~半年程度継続することも。
炎症期にどのような初期対応をするかによってこの後の改善の仕方も変わってくるため、炎症期の対応は非常に大切です。
拘縮期
拘縮とは、簡単にいうと関節が動かしにくくなった状態のことを言います。より具体的には筋肉や靭帯、腱などの組織が縮んでしまい伸ばすことができないことです。
肩関節周囲炎は安静期を過ぎると、組織の柔軟性が低下してしまい『強い痛みで日常生活に支障がある状態』から『痛みを伴いつつ、関節の動きの悪さで日常生活に支障がある状態』へと変化してくるのです。
安静時痛(じっとしている時の痛み)や夜間痛(夜寝ている時の痛み)は軽減してきますが、肩を動かそうとするとつっぱり感が強く出現してくるのが特徴です。
回復期
回復期になると徐々に肩関節の動きがスムーズになってきて、普段通りの生活に近づいてきます。
肩を動かしたときの痛みも減る回復期になるまでに1年~1年半程度の時間がかかることも多いです。
五十肩のステージ治療法
五十肩や四十肩はどのようなリハビリを行うかによって治る期間が大きく異なります。
病院で多いのは湿布や鎮痛薬の処方ですが、これだけだと表面的な症状の対処をしているだけなので痛みがいつまでも残ってしまうことも多いです。
できることならじっくりと時間をかけながらリハビリをしてくれるところが理想です。
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まとめ
五十肩や四十肩は正式名称を肩関節周囲炎と呼びます。大きくわけて3つのステージに分類され、その時期によって症状が多少異なります。
当然のことながらできるだけ早期に治療をした方が日常生活に支障だでる期間が短いです。
また、痛みが引いた後でも『関節の動きが悪いまま…』ということもありますので正しい対処をしていきましょう。