突然やってくる肩の痛み。もしかしたらそれは石灰沈着性腱板炎かもしれません。
あまり馴染みのないこの疾患ですが、実は中年以降になるとまれに起こる肩の症状として医療従事者の中では有名です。
痛みが強く、肩の動きも制限されてしまうため石灰沈着性腱板炎になってしまった方は不自由な思いをすることになります。
この記事では石灰沈着性腱板炎がどのようなものなか、また、どのような疾患と間違えやすいのかを詳しく解説させて頂きます。
肩の石灰化ってなに?
石灰沈着性腱板炎とは、肩の筋肉や腱の付着部に石灰が蓄積してしまうことを言います。
そもそも石灰とは、リン酸カルシウム結晶のことであり非常に硬い物質のことです。なぜ肩に石灰が蓄積してしまうのかはっきりと解明されているわけではありません。
現在考えられているリスク要因としては遺伝や重たいものを持ち上げるなどの仕事環境、スポーツなど手を上に上げる動作が多い運動、糖尿病や甲状腺機能異常などが考えられています。
この後、石灰沈着性腱板炎の症状を詳しく解説しますが、非常に辛い症状が伴うものなのでできるだけ早期に治療を開始しなければいけません。
石灰沈着性腱板炎の症状
石灰沈着性腱板炎の症状は、痛みと関節の動かしづらたです。突然痛みが発症することもあれば、徐々に痛みが蓄積することもあります。
急性期は非常に激しい痛みを伴うことがあり、日常生活や仕事に大きな支障をきたしてしまいます。
発症しやすい年齢は中年以降、具体的には40~60代の女性が多いようです。このぐらいの年齢で急に発生する肩の激痛を感じた場合もしかしたら石灰沈着性腱板炎かもしれません。
石灰沈着性腱板炎に似ている疾患
石灰沈着性腱板炎に似ている疾患は五十肩や四十肩、腱板断裂など。
五十肩や四十肩、腱板断裂は発症年齢も石灰沈着性腱板炎に似ているため自分ではどの疾患になったのかを判断するのは非常に困難です。
これら疾患も突然痛みが起こることもあれば、日常生活の中で少しずつ違和感を感じ、それが蓄積され最終的には強い痛みになってしまうこともあります。
そのため、肩の痛みが急に起こったからといって石灰沈着性腱板炎だと決めつけるのではなく、まずは整形外科を受診し、どのような原因があり症状が出ているのかを確認することをお勧めします。
まとめ
肩の痛みが突然起こった場合、石灰沈着性腱板炎の可能性があります。しかし本記事でも解説したように突然肩の痛みが起こってしまう原因は他にもあります。
そのためMRIなどの画像診断ができる整形外科を受診し、なぜ肩の痛みが起こっているかをはっきりさせた方が結果的に症状を早く回復させることにつながるでしょう。